今回のメルマガは「切り抜き動画というビジネスに興味はありますか?」と題して、
1. あなたが見ている動画の作者は誰?
2. 切り抜き動画収益化の管理代行とYouTubeの規制強化
3. 成功のカギは「着眼点」
をポイントとしてご紹介いたします。
1.あなたが見ている動画の作者は誰?
2021年以降「切り抜き動画」というワードを頻繁に目にするようになったのではないでしょうか?
「切り抜き動画」とは、YouTubeやニコニコ動画の人気コンテンツを、個人が面白いと感じる部分、視聴者が興味を引く部分を、抜粋して文字通り「切り抜き編集」を行い、独自のコンテンツとしてアップロードする動画です。
本来であれば権利侵害にあたる行為でしたが、元動画の作者が「切り抜き」を許可し、その「切り抜き動画」から得られる収益を、元動画の作者と折半等(切り抜き動画を管理する運営会社による)することで、両者でWinWinの関係性が出来るというシステムで、最近では人気の動画ビジネスに発展しています。
現在YouTubeではこの「切り抜き動画」で溢れており、私たちが毎日楽しんでいる動画は、実は本来の作者ではない可能性が高いというのが常識になりつつあります。
つまり大好きな「ヒカル」の動画を見ていたつもりが、名前も知らない大学生の「切り抜いた動画」を熱心に見ていたということにも…
「切り抜き動画」がヒットした背景は、動画の面白い部分だけをダイジェスト編集することにより、視聴者は短い時間で動画のポイントを楽しめるという部分と、誰でも(自分自身では、面白い企画を考える事が出来なくても)ヒットコンテンツの投稿者になれるという部分が大きいのではないでしょうか。
2. 切り抜き動画収益化の管理代行とYouTubeの規制強化
「切り抜き動画」を始めるにあたって、個人で動画の作者から許可を得て、収益の分配交渉等を行うことは、かなりの労力と知識が必要です。
現在「切り抜き動画」を許可している作者の多くは、収益の管理代行を「ガジェット通信クリエイターネットワーク事務局」に委任しており、切り抜き動画作成のガイドラインが明確化され、申請フォームも設けています。
【ガジェット通信の切り抜き動画】
https://getnews.jp/mcn/kirinuki
切り抜き動画作成のガイドラインに従い、申請フォームに入力するだけで、簡単に「切り抜き動画」作者になれます。
これを読んでいただいている皆さまも、明日から憧れの「YouTubeクリエイター」となり、収益化(実際の収益化にはYouTubeの条件にクリアするが必要があります。)による成功が現実になる可能性があるということです。
しかし、この「切り抜き動画」の動きに対してYouTube側では、現在一部の「切り抜き動画」の収益化を認めないなどの規制を強化する方向に動いています。
具体的には、「動画の単純な再利用」と判断されるもの、例えば「テロップ補足などの無い動画」「ナレーションの無い動画」などです。
これは実は多くの「切り抜き動画」に該当する内容です。
この規制強化に対して「切り抜き動画」の作者は、テロップや画面構成、ナレーションなどの工夫で対応しています。
規制強化の動きは、「切り抜き動画」というビジネスが、ヒットしている証とも言えるのではないでしょうか。
3.成功のカギは「着眼点」
「切り抜き動画」は、にしむらひろゆき氏のLIVE配信を視聴者が、テロップでわかりやすく編集した動画を作成したのが、ヒットした始まりです。
「大好きな動画をより面白く編集したい」「誰かに、もっとこの動画を知ってほしい」という、ネット特有の「シェアする」という文化を、権利侵害という側面だけで見るのではなく、新しいビジネスとして成立させることを考え、多くの人が参加できるプラットフォームに育てた、にしむらひろゆき氏とガジェット通信の「着眼点」が成功のカギだったと言えます。
私たちの周りの様々な社会課題など、別の側面から見てみると大きなビジネスチャンスに繋がる可能性があるのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次号もお楽しみに。