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「映像のミエカタDIY #05:日常にある特別な光の色と角度(前編)」【ドリームムービー通信178号】

「映像のミエカタDIY」は、当たり前のものとして受け取っている映像の効果について、DIY(Do it yourself→自分でやってみよう!)を合言葉に、リモートワークの環境下で身近なものを素材として取り上げながら、改めてその面白さを確認していくコンテンツです。
#05では「日常にある特別な色と光(前編)」と題して、夕陽の光の効果とそれを特別なものと感じる私たちの受け止め方について取り上げます。

私たちはなぜ夕日に照らされた景色を美しく感じるのか?
よく晴れた夕方に外を歩き、夕陽に照らされた街並みや自然を目の当たりし、それをとても美しく感じることがあります。写真や映像に収めても特別なものと感じられる。多くの人にこのような経験があるのではないでしょうか?

では、なぜ私たちはそれを美しく特別な光景として認識するのでしょうか。その理由のひとつには、夕陽と私たちが当たり前としている光の角度や色を比較した際の顕著な相違を挙げることができます。

私たちが当たり前としている光の色と角度
私たちは昼間の太陽光(昼光、daylight)の降り注ぐ角度と、その光に照らされた状態の色を基準に生活をしています。昼光は高い角度から青白い光で私たちを照らし、雲のない空は青く見えます。

室内においても、とりわけオフィスでは天井に設置された白色の光源が一般的です。白い紙が「白い」と認識できるのも、基本的にはこのような環境が基準にされています(「白」は厳密には、太陽光では青白く見え、蛍光灯の下では緑に寄った色に見えます。印刷物や写真のプリント等の色を正しく認識するためには規格に合った蛍光灯の使用が必要となります)。

このように私たちには当たり前としている光の状態が存在しています。

夕陽の作り出す見え方
夕陽は低い角度から差し込み、その光に照らされた世界は赤~橙の色を帯びます。低い角度からの光源は、照らされた対象の見え方を様々にします。

人物を中心に考えれば、夕陽が背後にある場合は逆光となり、人物のシルエットが柔らかく浮き上がります。サイドから照らす場合は一方の頬を照らし、もう一方の頬に柔らかい陰影を作り出します。このような見え方は昼光の下では起こらないもので、写真や映像の撮影の際でも特徴的な効果を演出するものです。

「僅かな時間」の「大きな違い」
FIg.1にもまとめたように昼光と夕陽では生じる光の効果に顕著な違いがあります。それに加えて、当たり前ではありますが、昼光と夕陽には現れている時間について大きな違いがあります。

太陽の光が差す大部分の時間を占めるのは昼光であり、夕陽(朝陽)は昼光を基準とした毎日の暮らしの中で僅かな時間にだけ現れます。私たちはその2つの違いの掛け合わせ、つまり「僅かな時間」に訪れる「光の効果の大きな違い」を、毎日繰り返しても決して飽きることのない特別な美しさとして感じているのではないでしょうか?

いかがでしたか?夕陽は写真や映像の撮影においても、一番身近で特別な照明装置としても考えることができます。
普段とは違う見え方を収めることが出来る1日の終わりの僅かな時間。皆さまもぜひ撮影に取り組まれてはいかがでしょうか?

「映像のミエカタDIY」では今後も日常的なモチーフから映像の効果、そして映像表現と方法の組み合わせについても考えていきたいと思っています。お読みいただく皆さまの映像の取り組みの参考になりますと幸いです。

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